チーズの味が分かれば、悟ることができる?!

「醍醐味」という言葉は、物事の本当の面白さや楽しさを表す言葉ですが、もともとは仏典で使われている「五味」が起語です。

五味とは、乳味、酪味、生酥味、熟酥味、醍醐味のことで、牛乳を生成していく過程の味を類別したもの。そのもっとも最上味が醍醐です。

『大般涅槃経』には、こう書かれています。

    「醍醐は最上にして、もし服するものあれば、衆病みな除く」

今でいえば乳酸菌を含んだチーズのような食べ物で、それがどんな病でも治すと考えられていました。五味を修業の達成度やお釈迦様の説法のレベル向上にも例えられ、醍醐は仏の最上の教えを指します。

チーズを食べながら、醍醐味を味う、これも仏教における立派な修行です。
今日は、チーズを食べて修行します!

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この記事を書いた人

臨済宗の禅僧です。宗門大学の博士後期課程(仏教学)修了。
檀家制度(お布施)に頼ることなく、"衣を脱いだ禅僧"として生きています。「しんどい、つらい、苦しい」といった心が、少しでも楽になるような仏教の知恵を発信しています。

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