欲が尽きない人のための禅語【知足】

禅のちょっといい噺

尽きない欲

メルセデスベンツ 欲しい!買いました!
ロレックス 欲しい!買いました!

ベンツ買ったら、今度はベンツ持ってる人の中で序列レースが始まります。Aクラスの人はSクラスを羨む・・・。ロレックス買ったら、今度はロレックス持ってる人の中での序列レースが始まります。

永遠に欲は尽きません。

禅語

知足

よみ

ちそく
たるをしる

意味

今あるなかで積極的に喜びや幸せを見出して生きる

ひとりごと

足るを知る者は地べたに寝るような生活であっても幸せを実感できる。
足るを知らない者は、宮殿に住んでいても満足できない。
足ることを知らない者はいくら裕福であっても心は貧しい。

水戸光圀が寄進した京都龍安寺のつくばいは、真ん中が四角にくぼんでおり、その四角のくぼみを囲むように、「五・隹・疋・矢」の4文字が刻まれている。「唯吾知足」と読むことができる。

実はこれは、龍安寺の石庭と関係があると言われている。世界文化遺産であり世界で最も有名なこの枯山水庭園には、全部で15個の石が置かれてあるが、どこからみても14個の石しか見えないようになっている。

これは全てが一度に見られなくても不満を抱かずに、今の完全ではない状態でも満足すべしという意味が込められている。

今ある現状で我慢するということではなく、今以上に求めずに今の現状の中で積極的に喜びを見出す生き方を奨励する言葉。

『仏遺教経』にはこのような一節がある。

    「知足の人は地上に臥(ふ)すと雖(いえど)も、なお安楽なりとす。不知足の者は、天堂に処(しょ)すと雖も亦意(またこころ)に称(かな)わず。不知足の者は、富めりと雖も而も貧し」

欲は苦しみの原因。いまあるもので満足できる心の余裕が大事!