「去る者は追わず」で、心はいつでも軽く!

今まで仲が良かったのに、あなたから離れて行ってしまう人がいたら、きっとあなたは何で?と思って相手をを追い続けるでしょう。でもそんなことしていたら心が疲れてしまいます。

きっと相手はあなたの嫌なところが目について、あなたから去って行った人のですから、そんな時は相手に振り回されずに冷静になって放っておきましょう。

放っておくことができるようになるには、常に自分を客観視することが大事です。これを禅語では、「離見の見」 (りけんのけん)と言います。世阿弥が好んで使っていた言葉でもあります。世阿弥は、能の舞台に立つにあたり、常に自分自身を観客席から見ている意識を持つようにしていたそうです。

友達と思っていた人があなたと距離を取りはじめて、その理由がわからないと不安になりますよね。
「わたし、何か悪いこといったかしら」
「何か嫌われることしたかしら」...
このように考え始めると、どんどん不安が増していきます。

そんな時こそ、「離見の見」 (りけんのけん)で、冷静に状況を観察しましょう。そうすれば、
「もし嫌われていても、無理に付き合うこともしなくていいし、それはそれで向こうから離れて行ったのだからいいか」と思えるようになります。

お互いの変化を受容すればいいだけです。
相手の反応に一喜一憂しない、これが「離見の見」 (りけんのけん)です。

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この記事を書いた人

臨済宗の禅僧です。宗門大学の博士後期課程(仏教学)修了。
檀家制度(お布施)に頼ることなく、"衣を脱いだ禅僧"として生きています。「しんどい、つらい、苦しい」といった心が、少しでも楽になるような仏教の知恵を発信しています。

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